写真の位置情報とは・消さないと何が起きるか

スマートフォンやデジタルカメラで撮った写真のファイルには、撮影日時や機種などの撮影情報(Exif)が書き込まれています。カメラに位置情報の利用を許可していると、撮った場所の緯度・経度(GPS の情報)も一緒に記録されます。Apple は、カメラで位置情報サービスをオンにすると、写真やビデオに撮影場所の座標が埋め込まれると説明しています。

  • Apple は、位置情報を含む写真やビデオを共有すると、相手が撮影場所を知ることができる場合があると案内しています。
  • IPA(情報処理推進機構)は、自宅で撮った子どもやペットの写真には自宅の位置情報が、運動会の写真には学校の位置情報が含まれ、写真から住所や学校が特定できてしまうと注意を呼びかけています。

撮影情報には位置情報のほか、撮影日時や機種も含まれます。位置情報を消す操作で、ほかの記録が残る方法と一緒に消える方法があるので、次の表で確認してください。

消す方法と、消せるもの・注意(一覧)

写真の位置情報を消す方法の一覧
方法消せるもの注意
カメラの位置情報をオフ(iPhone の設定、Android のカメラアプリの設定)これから撮る写真の位置情報(記録されなくなる)すでに撮った写真の位置情報は消えない。撮影日時・機種は記録される
iPhone:共有の「オプション」で「位置情報」をオフ送る写真の位置情報「写真」アプリの元の写真はそのまま。iOS 27 のユーザガイドにはこの項目の記載がない
iPhone:「写真」アプリで「位置情報なし」ライブラリの写真の位置情報元の写真の記録を変える操作。「元に戻す」で戻せる
Google フォトの共有(リンク・共有アルバム・会話)共有相手に見える撮影場所(標準では含めない)カメラが記録した位置情報は Google フォトでは削除できない。ダウンロードしてメールなどで送ると、元の位置情報が残る
Google フォト:「撮影場所を削除」推定された撮影場所、手動で追加した撮影場所カメラが記録した撮影場所は対象外
Windows:プロパティの「プロパティや個人情報を削除」位置情報を含むファイルのプロパティ標準ではプロパティを消したコピーを作る(撮影日時なども消える場合がある)。Microsoft の手順の解説は Windows 7 向け
Mac:「写真」アプリの「位置情報を非表示」写真の位置情報「元の位置情報に戻す」で戻せる。書き出したファイルは確認ツールで確かめる
SNS への投稿多くのサービスがアップロード時に撮影情報を削除(IPA)サービスの仕組みしだい。メールやファイルの共有では、そのまま届くことがある
撮影情報を削除するアプリ位置情報を含む撮影情報写真へのアクセスをアプリに許すことになる。提供元を確かめる

どの方法でも、消えたかどうかは最後に確認ツールで確かめるのが確実です(確かめる方法)。

iPhone で写真の位置情報を消す

iPhone では、目的に合わせて3つの方法を使い分けます。手順は Apple の「個人の安全ユーザガイド」(2026年9月発行)と iPhone ユーザガイドに沿っています。

① これから撮る写真に記録しない

「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「カメラ」と選び、「しない」をタップします。Apple によると、写真やビデオの位置情報は、カメラアプリが位置情報サービスにアクセスできる場合にだけ記録されます。この設定はこれから撮る写真に効きます。すでに撮った写真の位置情報は、②か③で消します。

② 送るときだけ位置情報を外す

写真を人に送るときだけ位置情報を外す方法です。「写真」アプリの元の写真は変わりません。

  1. 「写真」アプリで送りたい写真を開く(複数なら「選択」で選ぶ)
  2. 共有ボタンをタップし、「オプション」をタップする
  3. 「位置情報」をオフにする(「オプション」の上に「位置情報なし」と表示されます)
  4. 共有シートから、メッセージやメールなどの送り先を選ぶ

iOS 27 をお使いの場合:Apple の個人の安全ユーザガイド(2026年9月発行)と、iOS 26・iOS 18 の iPhone ユーザガイドにはこの手順が載っていますが、iOS 27 の iPhone ユーザガイドでは「オプション」の項目に「位置情報」が書かれていません。「オプション」に「位置情報」が見当たらないときは、③の方法で位置情報を消してから送り、確認ツールで確かめてください。

同じ「オプション」にある「すべての写真データ」をオンにすると、元のファイルとメタデータ(撮影情報)をまとめて送ります。位置情報を相手に知られたくないときは、オンにしないでください。

③ 写真アプリで位置情報を消す

  1. 「写真」アプリで写真を開き、その他ボタンをタップする
  2. 「情報を調整」→「位置情報を調整」とタップする
  3. 「位置情報なし」をタップする

複数の写真をまとめて変えるときは、「選択」で写真を選んでから同じ操作をします。元の位置情報に戻したいときは、同じ画面で「元に戻す」をタップします。

③は元の写真の記録を書き換える操作です。あとで証拠として使うかもしれない写真は、先に「その他」ボタン →「複製」でコピーを作り、コピーのほうで位置情報を消すと安心です。詳しくは証拠になりうる写真をご覧ください。

Android で写真の位置情報を消す

Android は、メーカーや機種によってカメラアプリ・ギャラリーアプリの画面が違います。ここでは Google の公式ヘルプで確認できる方法を紹介します。

① カメラの設定で記録しない

  • Google Pixel(Pixel カメラ):カメラアプリを開き、左下の設定アイコン →「その他の設定」→「位置情報を保存」をオフにします。
  • ほかの機種:カメラアプリの設定に位置情報の項目があります。Google は、この設定はデバイスのメーカーによって異なると案内しています。

② Google フォトでできること・できないこと

Google フォトでは、カメラが自動で記録した撮影場所は編集も削除もできません。変更・削除できるのは、Google フォトが推定した撮影場所と、自分で手動で追加した撮影場所だけです(Google フォト ヘルプ)。

  • 推定・手動の撮影場所を消す:写真を開き、その他アイコン → 編集アイコン →「撮影場所を削除」。
  • Google フォトの中で共有するときは、標準で位置情報を含めない:Google は、アルバム・リンク・会話・共有したアイテムには、パートナーとの共有を除き、標準では位置情報の詳細を含めないと説明しています。共有アルバムごとに「写真の撮影場所を共有する」のオン・オフを切り替えられます。
  • パートナーとの共有に注意:パートナーとの共有を設定している場合は、共有するすべての写真に撮影場所の詳細が含まれます。

一方で、Google は、Google フォト以外で共有する場合(ダウンロードしてメールで送った場合など)は、Google フォトで行った編集は反映されず、デバイスに保存された元の撮影場所が表示されるとも案内しています。Google フォトの共有設定は、写真のファイルそのものから位置情報を消すものではありません。

③ すでに撮った写真のファイルから消す

  • 機種のギャラリーアプリの機能:メーカーのギャラリーアプリに、位置情報を削除する機能や、共有するときに位置情報を外す機能があることがあります。名前や場所は機種によって違うので、メーカーの取扱説明書で確かめてください。
  • パソコンで消す:写真をパソコンに移して、Windows や Mac の方法で消します。
  • 撮影情報を削除するアプリ:IPA は、撮影情報(Exif)を削除するアプリもあると紹介しています。写真へのアクセスを許すことになるため、提供元や評判を確かめてから選んでください。

どの方法でも、消したあとのファイルを確認ツールで確かめてから送りましょう。

パソコンで写真の位置情報を消す

Windows

Microsoft の解説(Windows 7 向けのヒント)では、次の手順で写真などのファイルからメタデータを消せると案内しています。

  1. エクスプローラーで写真のファイルを選ぶ(複数でも可)
  2. 右クリックして「プロパティ」をクリックする
  3. 「詳細」タブを開き、「プロパティや個人情報を削除」をクリックする
  • 標準の方法:ファイルのコピーを作り、変更できるすべてのプロパティを削除します。元のファイルはそのまま残ります。位置情報だけでなく撮影日時や機種などの記録も消える場合があるので、人に送る用のファイルを作るのに向いています。
  • 「このファイルから次のプロパティを削除」:選んだ項目だけを元のファイルから削除します。元のファイルが書き換わるので、証拠になりうる写真には使わないでください。

Microsoft はこの機能について、ファイルのメタデータを消すだけで、写っている内容には何もしないと注意しています(写真の中身で場所が分かる)。

Mac(写真アプリ)

  1. 「写真」アプリで、位置情報を消したい写真を選ぶ
  2. メニューの「画像」→「位置情報」→「位置情報を非表示」を選ぶ

元に戻すときは、同じメニューで「元の位置情報に戻す」を選びます(macOS Tahoe 26 版の写真ユーザガイド)。書き出したり送ったりしたファイルに位置情報が残っていないかは、確認ツールで確かめてください。

SNS に投稿・メッセージで送ると位置情報は消える?

IPA は、よく利用されている SNS などでは、写真をアップロードするときに撮影情報(Exif)の付加情報をサービス側で削除していると説明しています。ただし、それはサービス側の仕組みに依存しているため、それぞれのサービスのサポートサイトで確かめるよう呼びかけています。

仕様は変わることがあるので、投稿や送信の前に自分で位置情報を消しておくのが確実です。消したファイルを確認ツールで確かめてから送れば、相手やサービスの仕様に左右されません。

  • メール・ファイル共有・クラウドの共有リンク:写真のファイルがそのまま相手に届くことがあり、位置情報も一緒に届く場合があります。
  • 投稿に場所を付ける機能:写真のファイルとは別に、投稿に場所を付ける機能があるサービスもあります。政府広報オンラインは、SNS で投稿する際は位置情報をオフに設定し、リアルタイムでの投稿はなるべく避けるよう呼びかけています。総務省も、SNS で公開していた写真に住所を特定できる情報が付いていたことでストーカー行為がエスカレートした例を挙げ、位置情報の付加などの設定に十分注意するよう呼びかけています。

位置情報を消しても、写真の中身で場所が分かる

  • 総務省の「上手にネットと付き合おう!」は、位置情報をオフにして撮影した写真を投稿したのに、写真の背景から場所が分かり、生活範囲が特定されて付きまとわれた事例を紹介しています。電柱や看板の文字が読めたり、瞳に映ったものが見えたりする可能性もあるとしています。
  • 警視庁は、SNS に投稿した写真の風景から自宅を特定された事例もあるとして、顔や地名が写っていない写真でも公開には注意するよう呼びかけています。
  • Google も、位置情報を共有しない設定にしても、写真に写っているランドマークから撮影場所を推測できる場合があると説明しています。

投稿する前に、次のようなものが写っていないか見直しましょう。

  • 窓やベランダから見える景色、近所の建物や目印になる店
  • 電柱の住所表示、看板、駅名などの文字
  • 窓ガラス・鏡・瞳などへの映り込み
  • 学校や地域の行事など、通っている場所が分かるもの

ストーカーやつきまといが心配なときの証拠の残し方と相談先は、ストーカー・嫌がらせの証拠の集め方で解説しています。

位置情報が消えたか確かめる方法

位置情報を消したつもりでも、操作した写真と送った写真が違っていたり、アプリによっては元の記録が残っていたりすることがあります。送る前・投稿する前のファイルで確かめるのが確実です。PEA の写真の撮影日時・位置情報の確認ツールは、登録不要・無料で使えます。画像はお使いのブラウザの中だけで読み取り、PEA のサーバーにも外部のサービスにも送信しません。

  1. 確認ツールを開き、「写真を選ぶ」から確かめたい写真を選ぶ(パソコンならドラッグ&ドロップでも可)
  2. 「位置情報(GPS)」の欄を見る。「記録なし」と出れば、ファイルに位置情報は記録されていません。緯度・経度が表示されたときは、位置情報が残っています。
  3. あわせて、撮影日時・撮影機器・ソフトウェアなど、ほかに残っている記録も確認できます。
確認ツールで表示される主な項目
項目わかること
位置情報(GPS)撮影場所の緯度・経度(記録がなければ「記録なし」)
撮影日時・撮影機器・ソフトウェア位置情報以外に残っている撮影情報
C2PA(電子署名つきの来歴)来歴のデータが含まれているか
ハッシュ値(SHA-256)ファイルの「指紋」。元のファイルとコピーが別物になったことも確かめられる

iPhone や Mac の「写真」アプリの情報表示でも撮影地を確認できますが、これらはライブラリの写真の表示で、相手に届くファイルとは限りません。送るファイルそのものを確かめるには、送る直前のファイルを確認ツールで開くのが確実です。

証拠になりうる写真は、元のファイルを残してコピーから消す

事故の現場、賃貸の入居・退去時の部屋、嫌がらせの被害などを撮った写真は、あとで証拠として使うことがあります。このような写真では、撮影日時や位置情報の記録そのものが「いつ・どこで撮ったか」を説明する材料の一つになります。

元の写真から位置情報を消してしまうと、撮った場所の記録は戻せないことがあります。位置情報と一緒に撮影日時や機種の記録まで消える方法もあります。証拠になるかもしれない写真は、次の順で扱ってください。

  1. 撮影した元のファイルを、編集せずに残す(端末とパソコンなど、複数の場所に保存)
  2. 人に送る・公開するときは、コピーから位置情報を消す(iPhone は共有の「オプション」か「複製」したコピー、Windows は標準の方法でコピーを作る、Mac は消す前に「ファイル」→「書き出す」→「未編集のオリジナルを書き出す」で元を別に保存)
  3. 送ったファイルと元のファイルを区別して記録する(確認ツールのハッシュ値を控えておくと、どのファイルかを後から確かめられます)

撮影日時の記録は端末の時計に頼っており、あとから変更もできるため、それだけで日付の証明になるわけではありません。日付を示す方法は写真の日付を証明するにはで、写真が加工されていないかの確かめ方は写真・画像が加工されているか調べる方法で解説しています。

PEA でできること

  • 位置情報・撮影日時・ハッシュ値の確認(無料・登録不要):確認ツールで、写真に残っている記録をブラウザの中だけで確かめられます。位置情報を消すために必要なのは、この確認だけです。
  • AI による生成・加工の手がかりの鑑定(1日1件まで無料):写真が本物かどうかを確かめたいときは、PEA の鑑定を使えます。
  • 鑑定書(1件¥1,000)は、証拠として残したいときのものです。ファイルのハッシュ値・電子署名・第三者のタイムスタンプで、その時点のファイルの状態を封印します。位置情報を消すために鑑定書は必要ありません。

よくある質問

iPhoneで写真の位置情報を消すには?

これから撮る写真は、「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→「カメラ」で「しない」を選ぶと、位置情報が記録されなくなります。すでに撮った写真は、「写真」アプリで写真を開き、その他ボタン →「情報を調整」→「位置情報を調整」→「位置情報なし」で消せます。送るときだけ外したい場合は、共有ボタン →「オプション」で「位置情報」をオフにします(iOS 27 のユーザガイドにはこの項目の記載がないため、見当たらないときは「位置情報なし」で消してから送ってください)。

Androidで写真の位置情報を消すには?

これから撮る写真は、カメラアプリの設定で位置情報の保存をオフにします。Google Pixel では、カメラアプリの左下の設定アイコン →「その他の設定」→「位置情報を保存」をオフにします。項目名はメーカーによって異なります。注意したいのは、Google フォトではカメラが記録した撮影場所を削除できないことです。すでに撮った写真のファイルから消すには、機種のギャラリーアプリの機能、パソコン、撮影情報を削除するアプリなどを使い、消えたかを確認ツールで確かめてください。

SNSに投稿すると位置情報は消えますか?

IPA は、よく利用されている SNS などではアップロード時に撮影情報(Exif)の付加情報をサービス側で削除していると説明しています。ただし、サービスの仕組みに依存し、仕様が変わることもあります。メールやファイルの共有では、位置情報がそのまま相手に届くことがあります。投稿や送信の前に自分で位置情報を消し、確認ツールで確かめておくのが確実です。また、位置情報を消しても、写真の背景から場所が特定されることがあります。

位置情報が消えたか確かめる方法は?

PEA の写真の撮影日時・位置情報の確認ツール(無料・登録不要)で、送る前のファイルを開いてください。「位置情報(GPS)」の欄が「記録なし」なら、ファイルに位置情報は記録されていません。緯度・経度が表示されたら、位置情報が残っています。画像はブラウザの中だけで読み取り、サーバーには送信しません。スマートフォンの写真アプリの表示は、相手に届くファイルとは限らないので、送るファイルそのもので確かめるのが確実です。

位置情報を消すと証拠として使えなくなりますか?

写真に写っている内容は変わりませんが、撮影場所の記録は失われ、方法によっては撮影日時や機種の記録も一緒に消えます。撮影日時や位置情報の記録は、いつ・どこで撮ったかを説明する材料の一つになるため、事故・賃貸・嫌がらせなど証拠になりうる写真は、撮影した元のファイルを編集せずに残し、人に送るコピーからだけ位置情報を消してください。

出典